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東京事変『教育』

東京事変『教育』asin:B0002KP418
教育
聴き終えてまず思ったのは、バンドメンバーが個性的過ぎるってこと、そして、それぞれがそれぞれの役割において主張しているってこと。そしてこのアルバムは、1曲1曲がバラエティにとんでいて掴み所がない。もし無名の新人バンドがこんなアルバム作ったら。なんだよ・・・訳わかんないよこのバンド!って間違いなく思うだろう。悪い意味ではなくて・・・どこに転がるかわからない見えないそんなところがリスナーの興味を引き付ける感じ。まぁ東京事変は無名ではなく、キャリアを積んできたアーティストの集合体だから、このごった煮加減も納得か。ほんとうにトータルイメージの沸かないアルバムである。でも、間違いなく2作目が楽しみでしょうがなくなる感じ。あと曲名が全て和テイストだが、聴くとびっくりする。曲名に騙される感じが◎

①林檎の唄
“りんごのうた”のすごい変貌ぶりに圧巻。好きですこうゆうの。林檎が『ギター〜』って言ってギターソロに入るところがカッコイイ。
群青日和
やっぱこの曲を聴くと、始めて聴いた時のあの衝動と東京事変に対して抱いたゾクゾク感が蘇ってくる。まさのバンドの初期衝動そのままの曲だと思う。主張キーボードが◎。tomobrickはこの曲が東京事変の曲の中で一番好きだ。ライブで聴くのが非常に楽しみ。
③入水願い
群青日和から一転。ピアノをフューチャーしたジャジーでいて、どこかボサノバな曲。林檎の穏やかな歌声で始まるものの、サビはパンチの効いた展開へ。
④遭難
テケテケギターで始まるお馴染みシングル曲。
⑤クロール
かっこいいギターリフから始まるロックナンバー。エフェクターを使った林檎ボーカル。後ろに入るハンドクラップが面白い。
⑥現実に於て
ピアノのインストナンバー。
⑦現実を嗤う
インストに電子音とギターが入り、林檎の英詞のボーカルが入ってくる。林檎の低音目のボーカルが◎
⑧サービス
面白い曲である。なんと言ったらいいのか・・・またまたハンドクラップも入ってる。林檎作曲じゃないのがなんとなく納得。爽快疾走ナンバー。こちらもまたエフェクトボーカル。林檎の歌にあわせて同じメロディ歌うようになぞる鍵盤が◎しかしこの曲ライブでどうやってやるんだろ?
⑨駅前
短調のピアノ伴奏が独特。ほんと個性的だなぁ…作る曲作る曲って感じ。最後の壮大な展開がゾクっとくる。林檎の声も一段と感情が入って生々しい。好きこの曲。
⑩御祭騒ぎ
キャッチーなメロが◎。そして林檎のメロの歌い方が日本語っぽく聞こえなくて面白い。またまたハンドクラップ入り。“そして私は生きてる!今日現在を歩いているんだ。何もない私だって融け合っているのさ”って歌詞が今までの林檎にはあまりない感じでいい。
⑪母国情緒
なんかとっても可愛い曲。ホイッスルとか色んなパーカッションが楽しいマーチ調。スネアドラムが快活で新鮮な曲。間奏でスネアとホイッスルの後ろで弾かれる“猫ふんじゃった”も楽しい。好きだこの曲。
⑫夢のあと
静かで綺麗なピアノの音色で始まる。3拍子の曲。“ただ同じときに遇えた幸運を繋ぎたいだけ この結び目で世界を護るのさ 未来を造るのさ”この詞は林檎が東京事変自身のことを言ってるように思える。この結び目である東京事変で未来を造っていくの。そう言ってるようだ。
tomobrickおすすめ曲→③入水願い⑦現実を嗤う⑨駅前⑪母国情緒

椎名林檎の頭の中で鳴っている音楽を理想の形、いやそれ以上の形に出来るのがこのメンバーなんだろう。それぞれのアーティストの個性が十分発揮されながらも、やはり林檎色が出ている。そして鍵盤のメンバーがいるってのが東京事変をさらに面白くしていると思う。全体を通して重くなく非常に聴きやすい一枚だ。やりきった出し切った感ではなくまだまだやれるぜ!的な雰囲気をもった超個性的1stアルバム。今後の活動と何よりライブが楽しみである。tomobrickは2月1日大阪厚生年金会館に参戦。