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はてなダイアリーではナキムシジュリエットというブログでした

サンボマスター『サンボマスターは君に語りかける』

書こう書こうと思いつつももう数週間経ってしまった。
サンボマスターは君に語りかける (期間限定価格盤)
サンボマスターサンボマスターは君に語りかける』
前作の『新しき日本語ロックの道と光』【asin:B0000QX35S】さえ聴いていないという全くのサンボマスター初心者だが、もうこのアルバムには心をわしづかみされた。君に語りかけるというよりも、私につっかかってきたんだよ。おいおいお前はどうなんだよそこんとこHeyHeyHeyみたいな。分かりにくいか…。
こういう日本語ロックバンドは居ないわけじゃない。むしろ10年選手、20年選手といったバンドがいるわけだが…でもこれほどまでウェルカムされる事があっただろうか。彼等の音楽が好況の現状を見るにつけ、驚きつつもなんか嬉しかったりする。まだまだ若いバンドでありながらも一味も二味も違う色を持ってるなぁと。日本語ロックとは何かというということに真っ正面からぶつかっている姿が美しい。
12曲聴いて、山口の長けたソングライティングセンスにまず感動した。フックのあるメロディ、難しい言葉を並べるのではなく、わかりやすいすっと入ってくる言葉、生きた言葉を使える人だなぁと。それだけ聴く側に伝わってくるものは多い。tomobrickが彼らに対して持っていたイメージとはちょっと違う詞だった。もっとリビドー剥き出しなアーティストだと想像してたの勝手に。全然違った。あと、気持ちのいい音の持って行き方を知ってるなぁと。ホーンセクションが入ったり、アコギを使ったり…山口が今まで聴いてきた触れてきた音楽、いわば彼の根底に流れる音楽の豊かさがよくこの作品には出ていると思う。
そして山口の歌の表現力。時には激しく感情を剥き出してると思えば、〜だろ?と諭しているよな時もあり、そっとささやくように語りかける時もある。まさしく凄まじいライブ感がこのアルバムの中にはあるのだ。山口が歌いギターを弾き近藤がベースを弾き木内がドラムを叩いている情景が音を聞いてるだけで思い浮かぶのだ。そして全編通しての絶妙なコーラスにもキュンとなる。大々的にコーラスをフューチャーしている曲もあれば、控え目にすることによってコーラスが生きている場合もあるし。まさに絶妙。そして大切なのが安定した彼等の演奏力である。聴けば聴くほど、うまいなぁ。と感心させられる。彼等の音楽は成熟してると思う。決して青くないんだ。これで青さが出ていればtomobrickは聴いていなかった気がするなぁ。
お勧め曲。
①歌声よおこれ③これで自由になったのだ⑤夜が明けたら⑦想い出は夜汽車に乗って⑩マフラーの揺れる間に
とにかく気になってるなら聴け。そんな感じ。

フラワーカンパニーズの『世田谷夜明け前』【asin:B00069BMSO】とサンボマスターの『サンボマスターは君に語りかける』。今年に入ってこの2枚は尋常じゃないくらい回してる。日本語だからこそストレートに入ってくる音や感情があるなぁとあらためて思わされた2枚だ。ライブ行きてぇ。
他の新譜では100sの『OZ』も買ったんだけど。けっこうくせ者アルバムだ。もう少しじっくり時間をかけて聴いていこう楽しもうと思う。