映画『レディ・ジョーカー』鑑賞

映画『レディ・ジョーカー』鑑賞してきた。
・・・あの・・・率直にいいます。かな〜り期待しすぎたからか・・・もうなんかちょっとガッカリしてしまった。これは原作とは別物として見ないといけない作品ですね。そもそも、この長編小説を映画にしてしまおうと考えるのがいけないのかもしれない。もう到底２時間で満足できる作品ではないのだ。(ドラマ化希望)なにしろ、映画は分かりやすくするためだろうか？かなりの部分を削った脚本である。それが逆に映画の大切な部分まで削ってしまい分かりにくくなってるのでは？と思うのだ。
これを見て原作を読んでない人は果たして分かるのだろうか？と思う部分がたくさんあった。なぜレディ・ジョーカーと名乗ったかってところなんて重要だと思う。あとレディ・ジョーカーのメンバーがなぜその犯行に加わったのか背景がつかみにくい・・・まぁでも実際は明確な動機を各々持っているってわけではないんだけど・・・でも何か物足りない気がする。あとなぜ半田が合田にここまでの気持ちを抱いているのかとか・・・。なんか映画を見るとかなり半田は悪人のようになってる気がする。
あとは、ラストのシーンとか・・・。映画では新聞社の話は丸々出てこないのでクライマックスはあれでしょうがないかなぁとは思うけど・・・。書き出すとキリがない。妹と一緒に見に行ったのだが、もう見終わったあと二人であーだこーだい言い始めると止まらない。
高村薫の作品は、かなり人物描写が細かく、話も色々入り組んでるのだが、１度読んだだけでも頭の中に思い巡らせれるくらいの想像力を書き立てさせる。だからもう、小説を読むと同時に、すでに自分の中で『脳内レディ・ジョーカー』が上映されているのではないか。だから、他人が作った映画というものは必要がないのではないかと思う。これはtomobrickだけなのか？最初に書いたが、やはり映画と小説は別物として捉え、鑑賞するのが正しいと思う。でも残念だが、この映画を見て小説を読みたくなる人は果たしてどれくらいいるんだろうか？と思ってしまった。読もうと思ってたけど長いしいいか・・・と思ってしまった方へ。あくまでもこの映画はダイジェストと捉えてもらった方がいいと思う。まずは１度読んでください。そう言いたい。
今から行かれる方、あくまでもtomobrick１人の偏った感想です。見る前からがっかりしないでください。一度見てくださいね。tomobrickと同様に原作を読んでから見にった方、反対に何も読まないで見に行った方両方の感想をぜひ聞きたいです。
最後に主な俳優陣について。
物井（渡）・・・思ってたよりハマリ役かも。
合田（徳重）・・・徳重聡ではちょっと若すぎるかも。
半田（吉川）・・・役柄がちょっと怖すぎるがなかなかネチネチしててよかったかな。
城山（長塚）・・・なんか違う。
白井（岸部）・・・かなり冷酷でよかった。
布川（大杉）・・・かなりハマリ役！。
高（吹越）・・・もっとイヤラシイ感じが出てほしかった。
陽ちゃん（加藤）・・・あまりにも原作とは別人でしょ。
●パンフレット６００円。購入。